今回は、ブランドバッグやブランド財布で有名なCELINE(セリーヌ)を解説。
元々有名なブランドですが、最近ではエディスリマンがデザイナーに就任し、ますます人気が加速しているブランドです。
この記事では、セリーヌとは一体どのようなブランドなのか解説し、歴史やブランドイメージ、歴代デザイナー、ブランドコンセプトの情報にも触れていきます。
CELINE(セリーヌ)とは?セリーヌの歴史・ブランドコンセプト
CELINE(セリーヌ)とは、1945年にCeline Vipiana(セリーヌ・ヴィピアナ)が夫のリチャードと開いた皮革の子供靴専門店が発祥となったフランス・パリのラグジュアリーブランド。
“女性らしくありつつも自立しているアクティブな女性”をブランドコンセプトに、レディースのみならず、エディスリマンの就任以降メンズにも力を入れているブランドです。
また、セリーヌは海外ブランドなので、インポートブランドにも分類されます。
以下、セリーヌの歴史について解説していきます。
セリーヌは、ブランドスタート当時から靴職人としての技術を活かし、上流階級を中心に人気を集めてきました。
▲Sulky(サルキー)
ブランドとしては、1959年にレディースの靴、1965年にスカーフと香水、1966年にハンドバッグの取り扱いを始めます。
60年代後半の「サルキー(ハンドバッグ)」と馬具金具をモチーフにした「モカシン」が大ヒットしたことから、一躍有名ブランドに。
特にサルキーに関してはかなりの大ブレイクでしたね。
出典:Pinterest
セリーヌがプレタポルテコレクションをスタートしたのは1967年のこと。
ここで初めてトータルファッションを提案し、パリのB.C.B.G(良い趣味・良い階級の意。上流階級の服装で、フレンチカジュアルの一種)の代名詞として上流階層の普段着として定着します。
しかし、時代の流れと共にB.C.B.Gは廃れ、セリーヌは次第に高齢者層のブランドとしてのブランドイメージが定着してしまいます。
転機となったのは1987年の現LVMHグループによるセリーヌ買収。
勢いを失っていたセリーヌですが、徐々に勢いを取り戻しはじめ、最終的にはラグジュアリーブランドとしての地位を確立します。
その後は、1998年のマイケル・コース就任、2008年のファービーファイロ就任、2018年のエディスリマン就任など、有名デザイナーが生み出した名作アイテム・コレクションによって現在の知名度あるセリーヌが成り立っています。
CELINE(セリーヌ)のブランドイメージとは?
セリーヌ 2020aw
CELINE(セリーヌ)のブランドイメージはやはり、「高貴な女性」でしょう。
“女性らしくありつつも自立しているアクティブな女性”というブランドコンセプト通りのブランドイメージですね。
ブランドバッグやブランド財布、エレガントなワードローブなど、高価なイメージが根強く都会のお金持ちの女性が身に着けているブランドイメージです。
セリーヌ・オム 2022ss
しかし、最近ではエディスリマン就任がきっかけで「CELINE HOMME(セリーヌ・オム)」と呼ばれるメンズラインが誕生。
レディースのみならず、世の男性からも親しまれる存在になっています。
エディスリマンは過去に“Dior Homme”や“Saint Laurent”等の人気ブランドを軌道に乗せた実力派デザイナー。
よって、今後のセリーヌはブランドバッグやブランド財布のみならず、ファッションの高感度層からの支持が得られることが予想されます。
最近のセリーヌのブランドイメージとしては「ジェンダーレス」を推しており、コレクションに中性的なモデルを用いたり、性差の感じられないディテールにシフトしている感じがあります。
エディスリマン就任以降は、彼らしいロックでモードなデザインが落とし込まれているので、これまでのセリーヌのブランドイメージがガラッと変わりそうですね。
エディスリマンが退任するころには、男女両方から好まれるモードブランド、要するに時代を切り開くようなブランドといったブランドイメージになっていそうです。
CELINE(セリーヌ)の歴代デザイナーとは?
ここまで、セリーヌの歴史やブランドコンセプト、ブランドイメージについて解説しました。
以下では、これらの歴史・ブランドイメージを築き上げてきた歴代デザイナーについて解説。
歴代デザイナーがいつからコレクションを手掛けているのか知りたい方にもおすすめです。
セリーヌ・ヴィピアナ期(本人期)/1945~
出典:Pinterest
セリーヌ 1992年 本人期
ブランド立ち上げから、約50年間に渡ってセリーヌのデザイナーを務めてきたセリーヌ・ヴィピアナ。
セリーヌの歴史を語る上では、決して欠かしてはいけないデザイナーです。
セリーヌ・ヴィピアナは、はじめは靴職人としての技術を活かし、人体の構造を考慮した安心・安全なアイテムが上流階級からの支持を集めます。
また、セリーヌ・ヴィピアナは、1959年よりレディースの靴、1965年にスカーフ・香水、1966年にハンドバッグ・ベルト・手袋などのレザーアクセサリーの取り扱いをはじめ、小物類を中心にブランドを成長させてきました。
本人期の代表作は“サルキー”。
爆発的なヒットを記録し、セリーヌのブランドバッグとして一躍有名になりました。
この頃のブランドバッグは、オールドセリーヌとして今も人気です。
アパレルに関しては、はじめはウールのスカートスーツ、フィットシャツ、パステルカラーのデニムなどを中心にスポーツウェア主導のラインを展開。
また、本人期では1967年よりプレタポルテコレクションに参加しているので、アパレルに参入し現在の地位を確立できた点にもセリーヌ・ヴィピアナの功績が大きく関係しています。
ブランドとしての人気の浮き沈みは激しかったものの、亡くなるまでセリーヌのデザイナーを務めたセリーヌ・ヴィピアナの自身のブランドへの愛情は本物です。
マイケル・コース期/1998aw~
出典:Pinterest
セリーヌ 2000ss マイケル・コース期
時代の変化と共に勢いを失ったセリーヌ。
ここでマイケル・コースをクリエイティブディレクターに招くことで大当たりします。
フランスの上流階級の間で話題になり、たちまちセレブ御用達ブランドへと成長しました。
系統としては、今までのセリーヌに都会的でスポーティーなエッセンスを加え、シティ派キャリアウーマンから注目を集めます。
また、有名映画の衣装を手掛けるなど、マイケル・コースが就任してからセリーヌの注目度が格段に高まりました。
ロベルト・メニケッティ期/2005ss~
出典:Pinterest
セリーヌ 2005aw ロベルト・メニケッティ期
マイケル・コースの退任後、2005ssコレクションからセリーヌのアーティスティックディレクターとしてロベルト・メニケッティが就任します。
デザインする前に徹底的にリサーチする手法を活かして素材や生地にこだわり、女性のシルエットを活かした服作りをしました。
イヴァナ・オマジック期/2006ss~
出典:Pinterest
セリーヌ 2006ss イヴァナ・オマジック期
メニケッティが退任し、後任の女性デザイナーを中心に探していたところ見つかったのがイヴァナ・オマジック。
過去にジルサンダーやプラダグループ等で培った経験を活かし、まさにフレンチカジュアルといったような系統のコレクションを発表します。
生地感もカジュアル目なものが多かったですね。
ちなみに、メニケッティとオマジックはセリーヌというブランドの歴史においてあまり良い印象はありません。
変革を望んていたLVMHグループの理想に2人のコレクションの質は追いついておらず、失望という形で短い期間で交代させられてしまいます。
フィービー・ファイロ期/2010ss~
出典:VOGUE
セリーヌ 2014ss フィービー・ファイロ期
歴代セリーヌのデザイナーの中で最も偉大なデザイナーと言っても過言でないのがファービー・ファイロ。
元クロエのデザイナーであり、世界中のセレブたちから好まれるファッショニスタ御用達のブランドへと成長させました。
特にこの頃は、40代・50代の層から人気だった印象ですね。
また、ファイロは数ある名作も生み出してきました。
例えば、2011年の「クラシック ボックス」や2009年の「ラゲージ」等のバッグ、2013年の「アグリーサンダル」や2015年の「バレリーナ」等のレディースシューズは有名ですね。
コレクションはアスレジャースタイルからフォーマルでエレガントなスタイルまで幅広く、時には画像のようにパワフルなグラフィックを用いたウェアを展開するなど様々なスタイルを打ちだしてきました。
ちなみに、この頃(2014年)にリニューアルオープンした表参道店が日本におけるセリーヌの販売やプロモーションの主軸となっており、大きな転換期であったと言えるでしょう。
エディスリマン期/2019ss~
セリーヌ 2019ss エディスリマン期
エディスリマンによるセリーヌは、2019ssパリコレクションを新生セリーヌの話題で持ち切りにしたほどの注目度。
結果として、セリーヌでも彼らしいタイトでロックなモードスタイルを貫くことで衝撃を与えました。
しかし、今までのセリーヌの顧客層を置き去りにしているのも事実です。
サンローラン時代と大差ないとも言われているエディスリマン期のセリーヌですが、明らかにこれまでのセリーヌとはテイストが違っています。
むしろ、別物と言った方がいいかもしれませんね。
ブランド表記も「CÉLINE」から「CELINE」へと変更してしまいました。
そして、1番大きな変化と言っても過言ではないのが「CELINE HOMME(セリーヌ・オム)」の誕生。
セリーヌにとってメンズラインが誕生したのは初めてのことで、大きな転換期となりました。
特に2021ssシーズンのセリーヌ・オムはユースカルチャー(Tik Tok等)に着目した斬新なコレクションに仕上げています。
まるでサンローランの2016ssシーズンを彷彿とさせるようで「これがあのセリーヌなのか!?」と驚かされました。
サントラもロックとは無縁のようで、昨シーズンまでのフレンチライクな感じもありせんでした。
「エディスリマンによるセリーヌはサンローラン時代と同じだ」と否定的な評価をしている方もいますが、個人的に、これまで貫いてきたロック調のスタイルがここにきて変わったことは大きな変化だと思います。
私も含め「これまでのスタイルを貫いてほしかった」と思う方も多いと思いますが、ある意味これからの方向性が楽しみになりましたね。
また、これまでファイロの意向でオンライン通販に消極的だったセリーヌですが、エディスリマンに代わってからはオンライン通販の規模も拡大しています。
2019年5月からセリーヌの日本版ECサイトもオープンし、アジア地域初となりました。
CELINE(セリーヌ)を安く購入できる通販サイトとは?
セリーヌ 2021ss
セリーヌは誰もが知るラグジュアリーブランドであり、価格帯が高いことがウィークポイントです。
セリーヌを少しでも安く購入するには、以下の通販サイトがおすすめですよ。
【セリーヌ/通販】YOOX
メリット |
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デメリット |
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通販サイト | YOOX |
【セリーヌ/通販】BUYMA
メリット |
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デメリット |
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通販サイト | BUYMA |
【セリーヌ/通販】Amazon・楽天
メリット |
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デメリット |
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通販サイト |
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セリーヌのおすすめブランドバッグ・ブランド財布とは?
セリーヌはバッグや財布をはじめとした、小物も人気なブランドです。
ここでは、セリーヌのおすすめの小物を数点紹介していきます。
【ブランドバッグ編】ミディアム クラシック バッグ
出典:Pinterest
セリーヌ ミディアム クラシック バッグ
セリーヌのブランドバッグで個人的におすすめなのが「ミディアム クラシック」というモデル。
出典:Pinterest
セリーヌ ミディアム クラシック バッグ
肩にかけるショルダーバッグ型であり、ミニマルでエレガントなデザインが特徴的です。
小さすぎず、ある程度収納力もあるので実用的。
財布とお揃いの色を選んであげると統一感が出ておすすめです。
>>Amazonでセリーヌ クラシックミディアム クラシック バッグを見る
出典:Pinterest
セリーヌ ラゲージ バッグ
一方で、ブランドバッグとしての知名度が欲しい方には「ラゲージ」がおすすめです。
ラゲージはセリーヌのバッグコレクションにおいて、最も有名で定番アイテム的立ち位置のブランドバッグ。
街中で持ち歩いていると多くの人の目に留まるブランドバッグだといえるでしょう。
【ブランド財布編】スモール トリフォールドウォレット
出典:Pinterest
セリーヌ トリフォールド ウォレット
個人的におすすめしたいセリーヌのブランド財布は「スモール トリフォールドウォレット」です。
コンパクトに収まる手のひらサイズなのに関わらず、クレジットカードスロットが5つも備わっているので現代のキャッシュレス時代に適応。
持ち運び時にバッグ内を圧迫しない点ができる大人をアピールしてくれます。
シーズンによってラムスキンやカーフスキンなど高級革が使用されており、ロゴの主張が激しくないので嫌らしい印象もありません。
落ち着いた大人な印象を持たれたい方はぜひ。
まとめ
セリーヌ・オム 2021ss
今回は「CELINE(セリーヌ)とは?ブランドイメージや歴史、歴代デザイナー、ブランドコンセプトなど」というタイトルでお話していきました。
セリーヌのブランドイメージ、ブランドコンセプト、歴代デザイナーは以下の通りです。
▼セリーヌのブランドイメージ
高貴な女性 |
▼セリーヌのブランドコンセプト
女性らしくありつつも自立しているアクティブな女性 |
▼セリーヌの歴代デザイナー
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CELINE HOMMEでサンローランぶりに8.5cmヒールが出たの熱くないか??🔥 pic.twitter.com/5yh3DuniSj
— hiro (@HIRO82296446) August 30, 2020
話は変わりますが、最近セリーヌ・オムで8.5cmヒールのブーツが登場して話題になりましたよね。
サンローラン15awシーズンでも8.5cmヒールのブーツが登場したので、その時以来の復活です。
ちなみに、当時のサンローランも現在のセリーヌと同様にエディスリマンが担当していました。
私もサンローラン時代の8.5cmヒールは所持していますが、今でも高値で取引されるような名作ですし、何よりカッコイイので大切に扱っています。
今現在、セリーヌの歴史において初めてメンズラインが注目されるという明らかな転換期に在るので、これからの動向が楽しみですね。