よく洋服等の名前で見かける「縮絨(しゅくじゅう)」という文字。
「なにか加工してるんだろうな~」くらいには想像がつくと思うのですが、案外”縮絨”について詳しく知っている人は少ないです。
そこで今回は、縮絨加工をするメリット・デメリットについてお話していきたいと思います‼
縮絨(しゅくじゅう)加工とは?
「縮絨加工」とは、水に浸したり、薬品を用いたり、熱や圧力、摩擦等を加えたりして組織を密にすること。
※「縮絨」または、「縮充」とも書く
このような工程を踏むことで、繊維が互いに絡まって離れなくなる「フェルト化」という現象が起きます。
基本的には縮絨性のあるウールといった毛織物の仕上げ工程で用いられる縮絨加工ですが、コムデギャルソンが発表した画期的な「ポリ縮絨」というポリエステルを縮絨加工した服をご存じの方も多いと思います。
1つ縮絨加工と言っても種類は様々。
「軽縮」「縮絨」「強縮」と三段階に分かれおり、それぞれ出来上がりの風合いも違ってきます。
また、素材によって適性等もあるので一概にどの加工法が良いとは言えません。
縮絨加工のメリット
独特の風合いが生まれる
縮絨加工を施した服には他にはない独特の風合いが生まれます。
加工方法によっても違うのですが、ふっくらとふわふわした感じになり、強縮に近づくにつれてフェルトのような質感になります。
手触りがいい
縮絨加工を施すと、服の触り心地が格段に良くなります。
例えば、「フランネル」のような生地をイメージしてもらえればありがたいのですが(※上の画像がフランネルシャツ)、フランネル生地って触り心地がめちゃくちゃいいですよね‼
フランネル生地にも縮絨加工が施されているのですが、繊維が密に絡み合う”フェルト化”によって極上の触り心地が実現するんです。
結果、縮絨加工の施された服が肌に優しいことも分かってもらえると思います。
生地のゆがみがとれる
縮絨加工は、生地のゆがみをとり、均一化してくれるので、後の裁断や縫製の作業が容易になります。
これにより、いわゆる失敗作が減り、見栄えのいい服が多く出来上がるようになります。
これは、企業側としても不良品が減るので、利益upにつながる可能性があるというメリットもあります。
保温効果が高まる
縮絨は、繊維を絡ませて密にする加工法。
よって、内側の熱気も逃げにくいため保温効果が高いです。
冬用の服にも縮絨加工が施されていることが多く、夏というよりかは冬向けの加工法だと言えるでしょう。
洗濯しても縮みにくい
縮絨加工は度合いが強いほど生地の強度が高く、縮みにくくなります。
また、伸びにくくもなったりと洗濯しても劣化しにくいので、使いまわしにはもってこいの加工法です。
服の劣化が気になるという方は、縮絨加工の服を購入してみるといいかもしれませんね♪
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は「縮絨加工のメリット ファッション・衣類の豆知識」というタイトルでお話していきました。
結論、縮絨加工にも様々なメリットがあり、この加工法でしか出せないような良さがたくさんあります。
「一体、この服は何の素材を使い、どのようにして作られているのか」と考えてみると案外面白いですし、違った服の楽しみ方ができるので是非参考にしてみてくださいね♪